ILC NewsLine 2011年6月16日号 [英文記事]
■ディレクターズ・コーナー
ILC R&Dプログラムの中間報告書
(Interim report on the ILC R&D programme)
本日ILC国際共同設計チーム(GDE)は、ILC R&Dプログラムの進捗に関する中間報告書を公開した。ILCの R&Dプログラムは、技術設計報告書(TDR)で示された設計の技術的実行可能性を確立することをめざして実施されている。本報告書は、これまでに実施されて来た加速器のR&Dと技術実証実験からの技術開発の進捗が記載されており、これはTDRに記載されるべきしっかりとした設計を裏付けるものとなる。この中間報告書はウェブサイト(linearcollider.org/about/publications/interim-report)からダウンロード可能である。ILCの測定器プログラムに関する報告書も、間もなく発行される予定だ。
以下は、報告書前書きの引用である:
この「国際リニアコライダー:技術進捗報告書」の発行は、GDEに科せられた任務の完了に向けて、折り返し地点に到達したことを意味する。その任務とは、2007年に発行した基準設計報告書をより精度の高いものにして2012年までに2012年内にTDRを完成させることだ。TDRは、この報告書に含まれる項目に基づいて作成され、ILCの建設を各国政府に提案するために必要な全ての事項が盛込まれる。そこには、現実的で性能・コスト・リスクが最適化された技術設計と実施計画も含まれることになる。
ILCの詳細計画の立案作業は順調に進んでいる。欧州合同原子核研究機関(CERN)の大型ハドロンコライダー(LHC)から新しい物理成果が出ると、次の加速器での科学目標と仕様パラメータが明確化される。ILCは、非常に良い立場にあるといえよう。
今回の中間報告書出版に際し、多くのILC計画の関係者、特に世界中の管轄機関や、高エネルギー研究所の継続的なサポートに対する感謝の意を表明したい。また、将来加速器国際委員会(ICFA)とILC運営委員会、財政担当者会合(FALC)からの提言や監督に感謝申し上げる。
[英文記事]
■リサーチ・ディレクター・レポート
がれきの山からの復興の研究プレゼント
(The gift of research rises from the rubble)
今月のリサーチ・ディレクター・レポートは、リニアコライダー物理・測定器国際研究組織の共同議長であり、アジア地域測定器コンタクトパーソンの山本均氏の担当。
Hitoshi Yamamoto | 16 June 2011
先日、避難所で赤ちゃんが誕生したニュースがTVで流れた。私の状況は、直接津波の被害に遭われた方々と比べたら何でもないが、私にはこの補助金が、地震の混乱から生まれた大事な赤ちゃんのように思えてならないのである。
第一回リニアコライダー電力分配とパルス・ワークショップ
(First linear collider power distribution and pulsing workshop)
Perrine Royole-Degieux | 16 June 2011
現CALICE(CAlorimeter for LInear Collider Experiment collaboration)カロリメータ・プロトタイプ用に設計されたSPIROC読み出しASIC。写真:フランス国立科学研究センター/LAL
電力消費量を低くするのは、単に地球にやさしいだけの仕事ではない。素粒子物理学者にとっても、次世代の加速器実験の設計を行うために解決すべき重要な問題なのだ。測定器は、何百万もの読み出しチャネルで記録された信号を検出する。また、次世代レプトン・コライダーのビームバンチはパルス構造をしているため、2つのバンチ間での測定器の消費電力をより低くしなければならない。2011年5月9-10日にフランス、オルセーにあるLALで開催された、第一回電力パルシングと電力分配に関するワークショップで、読み出し回路に電力を供給する方法、そして、前段の信号処理回路の電力消費量を低レベルで保つ方法がテーマとして取りあげられた。本ワークショップは、この分野から40人の専門家を集めて、国際リニアコライダー/CLIC設計-測定器のためのコンパクトリニアコライダー(CLIC)研究共同ワーキンググループによって始められ、そして、SLHC(LHCアップグレード)研究者グループの専門家も参加している。
電力を下げることは、電力予算を削減する鍵となることはもちろんのこと、サブ測定器での放熱を減らすことにもなる。レプトン・コライダー用の測定器は、能動冷却のスペースをほとんど持たず、電子回路も高感度部品もない。ILCとCLICの測定器の電力消費量を決定するベースライン・アプローチは、電力パルシングと呼ばれるもので、前段信号処理回路のある機能が定期的に使用不能になっていることを意味している。今回のワークショップでは、電力を前段信号処理回路に届けるための異なる解決策の議論が行われた。
2011年5月、次世代の粒子検出器の電力パルシングと電力分配について議論するために、フランス、オルセーにある、LALに集まったILC、CLIC、SLHCの専門家ら。画像:CNRS/LAL/Bruno Mazoyer氏。
サブシステム研究グループの代表が、電力輸送や電力パルシング研究に関する現状報告を行った。カロリメータ・グループは、2010年6月、CERNで磁場における電力パルスASIC(特定用途向け集積回路)の運転に成功している。この業績は、次世代粒子検出器のための電力パルス信号処理回路の実現に向けたマイルストーンだ。
前段の信号処理回路と比べて、測定器の電力管理は、冷却装置のような周辺機器について考慮することも必要であり、これらの問題も議論された。測定器内側のスペースは限られており、効果的な冷却は大きな課題だ。特に測定器の一番内側の部分は、非常に難しい。
本ワークショップは、レプトン・コライダーの測定器の電力管理に関して考慮すべき問題の状況を確認するうえで、非常に役に立った。
しかし、活動は始まったばかりだ。ワークショップ世話人たちは、このR&Dに関する進捗をモニターし、全てのサブシステム・グループが理解しやすいアプローチに取り組むことを確認することが必要で、それには双方での良好なコミュニケーションを必要とする。第2回ワークショップは、2012年の前半に開催されるべきだ。この次のワークショップの結果は、ILC測定器詳細ベースライン設計報告書の一部となるだろう。
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Marc Weber (KIT), Georges Blanchot (CERN) and Roman Poeschl (CNRS/LAL)
14 June 2011
Frank Simon
Make No Little Plans
14 June 2011
CERN
Making tracks
- International Europhysics Conference on High-Energy Physics (EPS-HEP 2011)
Grenoble, France
21- 27 July 2011 - 15th International Conference on RF Superconductivity (SRF2011)
Sheraton Chicago Hotel & Towers, Chicago, IL
25- 29 July 2011
- USPAS sponsored by Stony Brook University
Melville, New York
13- 24 June 2011
■ニュース記事
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from NIU Today14 June 2011
- 北イリノイ大学教授であり、同大学学長の特別アドバイザーも努めている物理学者のGerald Blazey氏が、オバマ政権の科学技術政策に携わることになった。Blazey氏は2007年に、米エネルギー省科学局で3年の政府間人事割り当てを担当し、高エネルギー物理学局の国際リニアコライダー・プログラムのプログラム・マネージャを努めた経験がある。
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from INFN and University of Rome Tor Vergata13 June 2011
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世界中から300人の物理学者はスーパーBのキックオフ会合のために、伊エルバ・アイランドに集まった。これは加速器の実現に向けた重要なマイルストーンを記録するものだ。
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from Wired10 June 2011
- テバトロンが発見したとされる新粒子は、もう一台の測定器では確認することができなかった。
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from Fermilab Today10 June 2011
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CDFと同じ解析を試みたが、D0グループのデータにCDFのデータのような事象の増加は見られなかった。
■プレプリント
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International Linear Collider: A Technical Progress Report
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Detector Benchmarking for the 2012 DBD
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Supersymmetry and Dark Matter in Light of LHC 2010 and Xenon100 Data
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Neutrino Masses from Loop-Induced Dirac Yukawa Couplings
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Discrimination of New Physics Models with the International Linear Collider
■今週のイメージ
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大勢の専門家、ドイツ電子シンクロトロン研究所に集まる(Bunch of experts gathers at DESY)画像: DESY 2011年6月6-8日まで、ドイツDESYで開催された、第2回長いバンチトレイン・ワークショップとの直線加速器運転に関するワークショップの参加者ら。 |



































